きらめく星と沈黙の月
「ふぅん。その子、結構自信あったっぽいから、相当ショック受けてるんじゃない?」


桜子はそう言ってニヤニヤ笑った。


「んだよ、その顔。腹立つな」


「碧がモテるのが悪いんだって」


「はぁー?俺だってモテたくてモテてるわけじゃねぇんだよ」


「うっわー、何それ嫌味?あーヤダヤダ」 


大袈裟に身震いする桜子の頭をペシッと叩いてスタスタ歩くと、小走りになって追いかけてきた。


「待て暴力男ーっ!」


頭を押さえて追いつこうと頑張る桜子を見てると、もっと意地悪してやりたくなって、さらに速度を上げる。


負けじと桜子も速度を上げ、気がついたら追いかけっこ状態。


「碧ーっ、待ちなさいよっ!」
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