好きになってもいいですか? ~訳あり王子様は彼女の心を射止めたい~
「礼大丈夫?起きられる?」
朝、ベットの上で動けない私を見下ろす空。

「大丈夫じゃない。朝方まで誰かさんに虐められたから動けない」
ギロリと睨みながら嫌味を言ってみる。

「煽ったそっちが悪いんだろ。何なら今からもう一度抱こうか?」
「えええ」

とっさにはね起きた。
冗談じゃない。そんなこと絶対に無理。

「わかったから、朝食に行くよ。いつまでもそんな格好していたら本当に襲うぞ」
ポンと投げられたバスローブ。

ん?
「ギャアー」
ベットの上で裸でいる自分に悲鳴を上げた。

「礼、うるさいって。そんなに誘ってくれなくても、今夜又いただくから」
「え、あ、その・・・」

もう耳まで血が上って熱くなってしまった私はもう一度ベットの中に潜り込んだ。

何なんだろうこの感じ。
こそばゆくて、恥ずかしくて、でも幸せだな。
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