天敵御曹司と今日から子作りはじめます~愛され妊活婚~
今日の克洋の行為で、完全に彼への気持ちが吹き飛んでしまった。


「……いえ。もう……」

「よかった。椎名に正常な判断能力が残っていて、本当に」


なぜか胸を撫で下ろしている彼は、私をまっすぐに見つめる。


「DVを受けた人は、自分も悪かったんだと思い込んで戻ろうとする。でも、なにがあろうとも力の強い男が弱い女に手を上げるのは許せない」


彼はさっきの光景を思い出しているのか、拳を強く握りしめる。


「ほんとはコーヒーの味なんてわからないだろ」


まさかお見通しだったの?


「でも、次はわかるようにしてやる。だから俺に任せてみないか?悪いようにはしない」

「任せてって……」

「あの男にもう会わなくていい。念のために引っ越しもしよう。全部俺が手配するけどいい?」

「そこまでしていただかなくても」
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