白鳥学園、いきものがかり
ビクッ!!
突然の叫び声だった。
ガサガサと音を立て出てきたのは、頭に葉を沢山付けた監督さんだった。パチパチと手を叩き、半泣き状態の象山さんもそこにいる。
「それだよそれ‼そのあま~~~い!顔を待っていたんだよ!!」
甘い、顔…?
「…うるさい」
「おっと…すみませんねお嬢さん」
「い、いえ…?」
何が何だかわからない私を置いて、何やら話出す累と監督さん。絶対私がここにいるのは間違ってるはずなのに。
それなのに…累が離してくれない…!
「──────と言う事で、構わないかな?お嬢さん?」
「へ!?」
ど、どうしよう!?全然聞いてなかったし…どうして私に聞かれるのか…全く、分からない…!
「……頷いていればいい」
る、るい?
耳打ちしてくれた累を信じる事にしよう、かな。
何が何だかわからないまま私は──────、
「は、はい」
大きく頷いた。
まさかこれが、ある事のきっかけの一つになるとは思いもしなかった。