白鳥学園、いきものがかり
私の答えに何故か喜ぶ監督と撮影スタッフ達。
どういう訳か片付け作業に入っていた。
「?、累…撮影は?」
「…終わった」
そう、なの?私が居ない時の物を使う事にした、とかかな?
「ルイ!監督に挨拶!」
象山さんの言葉に累は小さく舌打ちをして、私をベンチに座らせてくれた。
そして──────、
チュッ、
「すぐ戻る」
手の甲にまたもキスを落としていった。
そ、そんな急に…!
ドキドキし過ぎてまた具合悪くなったら…後で累の事怒るんだからね!?
「…何よ。あんた、ルイのなんなわけ?」
「え?」
累の後に出てきた猪花ゆかさん。
「は、はじめまし…!」
「どうでもいいから、答えてくれない?」
「え?…えっと、累とは幼馴染で…」
「はぁ??たかが幼馴染の癖に、よくもルイの隣にいれるわね」
睨まれて舌打ちされた。それだけじゃない、腕を組み私を上から下まで凝視され、鼻で笑われる始末。
「ようやくルイと共演できるはずだったの。それを、あんたみたいなのがよくも…!」
迫力に思わず身を小さくする。