白鳥学園、いきものがかり


「また馬鹿な事でも考えているのか?」


…馬鹿なんかじゃないよ。
それにこれは私が入っていい話じゃないから。


「私は大丈夫だから、卯西さんの所に戻って?」


傑はその名前に目を見開いた。


「…………なんで、あの女の名前が出てくるんだ?」


なんでって…そんなの自分が一番分かってるでしょ?私には言わないようにしてるって聞いたもの。だから私も聞いたりしないよ。


「傑、早く…」

「俺はあの女の事なんて興味ない」


…………傑?


ギシッ、ベッドに乗った傑が跨った。両手を握り指を絡めぎゅっと握られる。近付いた顔に思わず逸らす。


「…っ、興味ないなんて嘘は駄目だよ」


お付き合いしてる人なのに。それにあんな綺麗な人、好きにならない方が可笑しいよ。


「あんなビッチ、好きになるとでも思ったか?」

「びっ…!?なんでそんな事言うの!彼女さんに向かって!」


ハッとした時には遅かった。


「……………彼女?は?誰が?」

「あ…いや、ごめんね。隠してたのに…」


どうしよう…秘密にしてるって言ってたのに……。


「まさか…あいつと俺が付き合ってると思ってんのか?」


え…?だって…、


「そう、なんでしょ…?」


私はそう聞いたよ?

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