白鳥学園、いきものがかり



ご飯を終えて、実くんの手を借りながら部屋に戻る。
ベッドに座るまで付いてきてくれた。


「ありがとう。みのるにいちゃ、」

「それは卒業する約束だったろ」


ハッとして口を紡ぐ。
危うく昔の癖が出る所だった。


実くんは私のパパの友達の息子さんで、昔からよく一緒に遊んでくれていた頭が良くてかっこいいお兄ちゃん。

高校生の時にバイトとしてモデルしてたみたいだけど。

あの時からかっこよくて、あれからもう何年も経つけど、今も凄くかっこいい。



—————あっ、



手が離れる時だった。昼間の事を思い出す。

…言われたばっかりなのに。
また甘えって言われるのかな。


「ごめんね。次からは自分で、」

「気にしなくていい。俺が好きで手伝ってるからな」

「え?でも昼間…」


いつまでも甘えさせるなって…。


「俺は今教師じゃないだろ」

「でも…いつまでも一緒じゃないから、」


実くんが結婚したりしたらこうやって会えなくなってしまうだろうし…昔から知っているお兄ちゃんと離れるの、悲しいな。


「なら一緒にいれる方法を考えればいい」

「一緒にいれる方法?」


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