白鳥学園、いきものがかり
「あのね、翔は…」
「駄目だよ。紬ちゃん」
ポスン。
キラキラ衣装の胸の中に埋まる。
「先生にプライベート話しちゃったら、週刊誌に情報売られちゃうかもよ?」
「実くんはそんな事しないよ」
「えー?僕信用できなーい。だってほら、僕って売れっ子アイドルだし?」
それはそうだけど…実くんはちゃんと分かってくれてるよ?
「…チッ、」
「うわぁ、先生が舌打ちしちゃってるよ~。僕怖ーい!」
そう言いながら抱きしめる力を強めた。
キラキラの装飾が目の前に合って眩しい。
「紬を離せ…困っているだろう?」
「あはっ…困るのは先生の方じゃなぁいの?」
「困るって?」
顔を上げた。
翔はニコッと笑みを浮かべる。
そして耳を何かが塞ぐ。
「僕の声だけ聴いてて?」
────────ヘッドホン?
どうして?と聞こうとしたけど、その前に抱きしめられた。
カケルの声がする。
私の大好きな歌が流れてきた。