ため息のわけを教えてください
書く内容がパターン化している業務日報を新井に送信して、橋爪は会社を出た。
コンビニの前を通りすがってみると、棚の影からポニーテールの髪が揺れているのが見えた。近くにコンテナが積んであり、品出しをしているようだった。それを横目で見ながら、万が一にも気付かれないようにと足を速める。
橋爪はふと、いきつけの中華料理屋でよく会うギャンブル狂の中年が、すれ違いざまに囁きかけてきた「いつの間にこっちの常連になったんだよ」という言葉を思い出していた。
元々は残業中にコンビニに行くのはときどきでしかなかった。麻衣は古株で、顔は覚えていた。オフィス街に合う良い店員だった。レジと袋詰めの手際が良く、常連をよく覚えているから、客はほとんど何も喋らずに済むのだ。
煙草も銘柄を覚えていて、注文するよりも早く棚から取っている。買う確率が半分ほどでも、目線からどちらかを汲み取るほどだから、常連客はレジが二台空いていても麻衣のレジにばかり並びたがる。
コンビニの前を通りすがってみると、棚の影からポニーテールの髪が揺れているのが見えた。近くにコンテナが積んであり、品出しをしているようだった。それを横目で見ながら、万が一にも気付かれないようにと足を速める。
橋爪はふと、いきつけの中華料理屋でよく会うギャンブル狂の中年が、すれ違いざまに囁きかけてきた「いつの間にこっちの常連になったんだよ」という言葉を思い出していた。
元々は残業中にコンビニに行くのはときどきでしかなかった。麻衣は古株で、顔は覚えていた。オフィス街に合う良い店員だった。レジと袋詰めの手際が良く、常連をよく覚えているから、客はほとんど何も喋らずに済むのだ。
煙草も銘柄を覚えていて、注文するよりも早く棚から取っている。買う確率が半分ほどでも、目線からどちらかを汲み取るほどだから、常連客はレジが二台空いていても麻衣のレジにばかり並びたがる。