悪役幼女だったはずが、最強パパに溺愛されています!
時が流れ、ナタリアは四歳になった。
 
リシュタルトとの関係は、いたって良好だった。

他人に心を開くことに慣れていないのか、彼からの愛情はときに分かりにくいこともあったが、それでもナタリアは大事にされているのを感じていた。

四歳の誕生日には何が欲しいかと聞かれ、ナタリアはひと月に一度リシュタルトとともに獣保護区に行きたいとお願いした。

一度だけ連れて行ってもらった獣保護区は、大規模な森林区域に狼がのびのびと暮らしていて、とても素敵なところだった。

赤ちゃんの獣もたくさんいて、あまりのかわいさに、心の底から癒されたのだ。

リシュタルトはナタリアの願いを上機嫌に聞き入れ、それ以来父娘の獣保護区へのお出かけは定例となっていた。

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