悪役幼女だったはずが、最強パパに溺愛されています!
(ダスティン? どこかで聞いたような……。モフ番の中で、アリスがこの村を訪れたのかも)
でも、そんなくだりあったっけ?
腑に落ちないまま、ナタリアはリシュタルトに手を繋がれ、ダスティンの案内のもとまずは村を視察することになった。
煉瓦造りの建築物が立ち並ぶ集落には、獣人や人間がせわしなく行き交っている。
先ほど通り過ぎたときは気づかなかったが、よく見ると家々の窓や扉は鉄格子で覆われ、厳重に守られていた。
「家の扉に格子をつけているのか」
「ドラドが襲ってきたことがあったのです。それ以降警戒して、女子供のいる家には格子をつけました」
リシュタルトの問いかけに、ダスティンが答える。
ちょうどそこに、頭に包帯を巻いた男が通りかかった。
仕事中のようで、鉄の塊を積んだ押し車を押している。
「彼は、野生のドラドに襲われたのです。押し倒されただけで噛みつかれなかったのが幸いですが、それはもうひどい暴れようでした」
「ドラドはなぜ獰猛化した?」
リシュタルトが眉間にしわを寄せると、ダスティンは困ったようにかぶりを振った。
「それが、分からないのです」
ダスティンが、背後にそびえる小さめの山を振り仰ぐ。
でも、そんなくだりあったっけ?
腑に落ちないまま、ナタリアはリシュタルトに手を繋がれ、ダスティンの案内のもとまずは村を視察することになった。
煉瓦造りの建築物が立ち並ぶ集落には、獣人や人間がせわしなく行き交っている。
先ほど通り過ぎたときは気づかなかったが、よく見ると家々の窓や扉は鉄格子で覆われ、厳重に守られていた。
「家の扉に格子をつけているのか」
「ドラドが襲ってきたことがあったのです。それ以降警戒して、女子供のいる家には格子をつけました」
リシュタルトの問いかけに、ダスティンが答える。
ちょうどそこに、頭に包帯を巻いた男が通りかかった。
仕事中のようで、鉄の塊を積んだ押し車を押している。
「彼は、野生のドラドに襲われたのです。押し倒されただけで噛みつかれなかったのが幸いですが、それはもうひどい暴れようでした」
「ドラドはなぜ獰猛化した?」
リシュタルトが眉間にしわを寄せると、ダスティンは困ったようにかぶりを振った。
「それが、分からないのです」
ダスティンが、背後にそびえる小さめの山を振り仰ぐ。