悪役幼女だったはずが、最強パパに溺愛されています!
夕食後、ナタリアはお気に入りの犬のぬいぐるみを抱きしめて、部屋のベッドに座っていた。
ひとりにするのが心配だということで、リシュタルトとナタリアは同室だ。
宿屋で一番豪華な部屋らしいそこには、大きなベッドがふたつあり、豪華な家具もそろっていて、ふたりで泊まるには充分だった。
部屋に戻ってからというもの、リシュタルトは窓辺に立ち、日の落ちた外の風景を眺めている。
普段から無口な彼だが、今日はいつもに増して口数が少ない。
何かを考え込んでいるようだった。
(それにしても、ドラドの子供、かわいかったな……)
真っ白でモフモフで、真っ黒なつぶらな瞳。
思い出しただけで胸がきゅんと高鳴る。
だが、獰猛化した母ドラドの煮えたぎるようなまなざしを思い出して胸が痛くなる。
(あれは、間違いなく怖がっている目だったわ。何をあんなに怖がっていたのかしら。かわいそうに)
そもそも、どうして獰猛化などしたのだろう?
ドラドは本来、オオカミよりも大人しく、獰猛化しにくいはずなのに。
物思いにふけっていると、ベッドがギシリと軋んだ。
ひとりにするのが心配だということで、リシュタルトとナタリアは同室だ。
宿屋で一番豪華な部屋らしいそこには、大きなベッドがふたつあり、豪華な家具もそろっていて、ふたりで泊まるには充分だった。
部屋に戻ってからというもの、リシュタルトは窓辺に立ち、日の落ちた外の風景を眺めている。
普段から無口な彼だが、今日はいつもに増して口数が少ない。
何かを考え込んでいるようだった。
(それにしても、ドラドの子供、かわいかったな……)
真っ白でモフモフで、真っ黒なつぶらな瞳。
思い出しただけで胸がきゅんと高鳴る。
だが、獰猛化した母ドラドの煮えたぎるようなまなざしを思い出して胸が痛くなる。
(あれは、間違いなく怖がっている目だったわ。何をあんなに怖がっていたのかしら。かわいそうに)
そもそも、どうして獰猛化などしたのだろう?
ドラドは本来、オオカミよりも大人しく、獰猛化しにくいはずなのに。
物思いにふけっていると、ベッドがギシリと軋んだ。