無気力な幼馴染みの甘い溺愛が止まらない!


「ふぅ、終わったね」


「今日はいつもより早く終わったなー!」


「まぁ、量も少なかったしな」


仕事が終わると、それぞれが息を吐いた。


今日は本当に早く終わった。


もしかしたら、今までで1番早く終わったかもしれない。


量が少なかったっていうのもあるかもしれないけど、由妃が手伝ってくれたからだ。


「今日もありがとう、由妃」


「ううん、お役に立てたなら嬉しいよ」


にっこりと笑った後、何か言いたげに俺の方を見て。


それでも、由妃が口を開くことはなかった。


由妃の言いたいことは分からないけど、何か遠慮してるみたいだな。


「何?由妃」


由妃が言いやすいように優しく聞くと、由妃は迷っているようだったけど、言う気になったらしい。


覚悟を決めたようで、口を開く。


「あのね、聖君……」


「うん」


1度躊躇したように口を噤んだけど、その続きをちゃんと語ってくれた。

 
「一緒に学園の近くにあるカフェに行ってほしいの。聖君にしか頼めなくて……あ、私のわがままだから、ダメならいいの!」

< 111 / 232 >

この作品をシェア

pagetop