無気力な幼馴染みの甘い溺愛が止まらない!
「ふぅ、終わったね」
「今日はいつもより早く終わったなー!」
「まぁ、量も少なかったしな」
仕事が終わると、それぞれが息を吐いた。
今日は本当に早く終わった。
もしかしたら、今までで1番早く終わったかもしれない。
量が少なかったっていうのもあるかもしれないけど、由妃が手伝ってくれたからだ。
「今日もありがとう、由妃」
「ううん、お役に立てたなら嬉しいよ」
にっこりと笑った後、何か言いたげに俺の方を見て。
それでも、由妃が口を開くことはなかった。
由妃の言いたいことは分からないけど、何か遠慮してるみたいだな。
「何?由妃」
由妃が言いやすいように優しく聞くと、由妃は迷っているようだったけど、言う気になったらしい。
覚悟を決めたようで、口を開く。
「あのね、聖君……」
「うん」
1度躊躇したように口を噤んだけど、その続きをちゃんと語ってくれた。
「一緒に学園の近くにあるカフェに行ってほしいの。聖君にしか頼めなくて……あ、私のわがままだから、ダメならいいの!」