無気力な幼馴染みの甘い溺愛が止まらない!


「確かに俺達恵まれてるよ」


「だよね」


由妃は増田先生が本当に好きなんだな。


……何か、妬ける。


そう思った俺に苦笑いを浮かべた。


女の教師にまで嫉妬するとは……


「由妃、今日のカフェは何目当て?」


無理矢理話を終わらせて、急に話題が変わったからか少し戸惑ったような顔をされた。


「えっと……」


妙に歯切れが悪い。


甘いものが好きな由妃だから、スイーツなんだろうとは思うけど。


もしかして、俺に気を遣ってる?


「ひ、秘密!」


「秘密?」


「うん、楽しみは後にとっておいた方がいいでしょ?」


滅多にない由妃の言い方に今度は俺が首を傾げた。


「いらっしゃいませー!」


目的のカフェに着き、中に入ると響き渡る店員の声。


平日の少し遅い時間帯にしては、結構人がいる。


ほんと人気店だな。


「何名様ですか?」


「2名です」


「かしこまりました。お好きな席にどうぞ」


そう言って、店員は奥の方へと行った。

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