無気力な幼馴染みの甘い溺愛が止まらない!


「よし、承認っと。それにしても、2人でどこに出かけるつもりなの?」


「えっと、カフェです。私が行きたいってわがままを言ったので、聖……皇先輩が私に付き合ってくれて」


「まぁ、そうなの。優しいわねー、皇君」


妙に温かい目で見られた。


俺の気持ちに気づいているな、これは……


他の先生方を見ると、同じような視線を向けていた。


ありがたいと思うべきなのかもしれないけど。


何だか複雑な気持ちになる。


「じゃあ、いってらっしゃい。楽しんできなさいね」


「ありがとうございます」


「……ありがとうございます」


「失礼しました」と言ってから、職員室を出た。


「いい先生だね」


「さっきの先生?あの人は俺の担任の先生だよ」


「へぇ、そうだったんだ。私達いい先生に恵まれたね」


ってことは、由妃の担任の先生もいい先生ってことか。


「由妃の担任って誰?」


「えっと、増田先生だよ」


「あぁ、あの先生か」


確かにあの先生はいい先生だ。

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