溺愛過多~天敵御曹司は奥手な秘書を逃さない~
「なるほど。それで君は、手始めにマイナス十キロのダイエットに挑んだ。政略結婚が破談になったのもあって、うちの会社に就職した……そういうことか」
社長はベッドに四つん這いの格好で、私の話を自ら要約して、納得したように何度か首を縦に振った。
「コンプレックスを克服したのは、俺のアドバイスがあったから? それなら、我ながら的確なアドバイスをしたもんだと、自分を誇れる気がする。……だけどな」
言葉を切って、がっくりとこうべを垂れる。
「君……あの時、俺なら簡単にOKするだろうって。それで俺に抱いてくれなんて言ったのか……」
――正直なところ、それだけじゃない。
プレイボーイだろうがなんだろうが、あれだけ多くの人を惹きつけるからには、彼が本質的に魅力のある男性だからだと考えていた。
学部も学年も違う私は、広いキャンパスでその姿を拝む機会も少なかったけれど、見かける時、彼はいつもキラキラしていて眩しかった。
あの時の私は、指摘された通りたくさんのコンプレックスを抱えていながら、それを自分で解決しようとはせず……。
父の言いなりになって政略結婚するのも、逃れられない運命だと思っていた。
だからこそ、大事な初めてくらいは、普通だったら絶対手の届かない王子様みたいな人と――恥ずかしいくらい乙女チックに、夢を見た。
そう、悲劇のヒロイン気取りの、妄想といってもいい。
社長はベッドに四つん這いの格好で、私の話を自ら要約して、納得したように何度か首を縦に振った。
「コンプレックスを克服したのは、俺のアドバイスがあったから? それなら、我ながら的確なアドバイスをしたもんだと、自分を誇れる気がする。……だけどな」
言葉を切って、がっくりとこうべを垂れる。
「君……あの時、俺なら簡単にOKするだろうって。それで俺に抱いてくれなんて言ったのか……」
――正直なところ、それだけじゃない。
プレイボーイだろうがなんだろうが、あれだけ多くの人を惹きつけるからには、彼が本質的に魅力のある男性だからだと考えていた。
学部も学年も違う私は、広いキャンパスでその姿を拝む機会も少なかったけれど、見かける時、彼はいつもキラキラしていて眩しかった。
あの時の私は、指摘された通りたくさんのコンプレックスを抱えていながら、それを自分で解決しようとはせず……。
父の言いなりになって政略結婚するのも、逃れられない運命だと思っていた。
だからこそ、大事な初めてくらいは、普通だったら絶対手の届かない王子様みたいな人と――恥ずかしいくらい乙女チックに、夢を見た。
そう、悲劇のヒロイン気取りの、妄想といってもいい。