バーテンダーに落ちて酔わされ愛されて


「好き、ユア……ユア、が…好きなの」



だけど、そう呟いたのだけは覚えてる…その後は完全に記憶がない。



「ユアユアユアって、本当なんなわけ」



午前0時を過ぎた店内はショーマとアヤナの2人だけ。
酔い潰れて寝てしまったアヤナの頭に触れながらショーマは呟いた。



「ねぇ、お前のことよく知ってる男は俺でしょ?アヤナ」



ショーマの切なそうなそんな声も夢の世界に飛んでしまったあたしには届かない。

グラスに残った飲みかけのテキーラ・サンセットが切なげに揺れた。


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