毒吐き幼なじみはときどき甘い。









───ガチャ…パタン。




「ん……」




何か物音が聞こえて、私は重い瞼を開けた。



……あれ。


私、寝てた!?




「あら?
昴ー?誰か来てるのー?」




1階から声が聞こえてきて、それが昴くんのお母さんの声だってことはすぐにわかった。



おばさん、仕事が終わって帰ってきたってことだよね?



今、何時…?




ベッドの傍に置いてあったデジタル時計を見たら、夜の7時をまわっていた。



……私、そんなに寝てた!?



おばさんに挨拶だけして早く帰ろうと立ち上がると、




「……え」




まだ昴くんに手を握られてて、思わずかたまった。




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