この夜、返品可能です。
そんなことないもん、違うもん……多分。
宵くんはわたしのことが大切すぎてチキってるだけなんだもん。
でも、言い返せる度胸もない。
だってボンキュッボンだよ。宵くんの身体、わたしより先に知ってる人達だし。
「まあ、安心しな?宵のことはあたしらが面倒見てあげるからさぁ」
やだやだ、宵くんはわたしのなの。わたしが面倒みるの。
だってわたしは宵くんの彼女で、宵くんはわたしの彼氏、だから。
そう、そうなのに。
何も言えない、言えなくて、悔しい。
「に─────の」
そんな時だった。
わたしに、大好きな人の声が降り注いだのは。