この夜、返品可能です。
「……とりあえずこっち来て。遠い、無理、違和感。いつもベッタリくっついてくるくせに」
「そっ、それは……」
宵くんがキョヒしないって分かってたから。
好きでくっつきたかったから。
わたしがくっついてたら「せふれ」のこと考えないでいてくれるかなって、いつも少しだけ思ってたから。
「ううぅ……」
「ほら、仁乃」
宵くんが手を広げる。おいでって言われてるみたいだ。
なんじゃそりゃ、ずるすぎる。
好きだよ宵くん。
好きなの、好きで好きで 好きすぎてもう爆発しそうだから────
「宵くん!!!!」
「……はっ、すげー勢い」
その胸に思いっきり飛び込んでも怒らないでね。