とろけるような、キスをして。



 さすがにそれには修斗さんも手を止めて、不満そうに私から少し身体を離す。


布団で身体をなんとか隠しながら、ベッドの下に落ちていたスマートフォンを拾う。


 画面に表示されていたのは雛乃さんで。
慌てて電話に出た。



「もしもし?雛乃さんですか?」


『あ、みゃーこちゃん?良かった。番号変わってなかったんだね!』


「はい。どうかしましたか?」


『いや、大和がね、"みゃーこちゃんが修斗に襲われてるかもしれない"ってずっとそわそわしてて。さっき電話してたんだけど急に切られたからってすごい怒っててね』


「そうでしたか……。なんかすみません」


『みゃーこちゃんが無事ならいいのよ。そのかわりちゃんと話聞かせてよー?後で修斗と一緒に来るんだよね?サンドウィッチとホットチョコレート用意しとくから!』


「……ありがとうございます」



 直接見なくても、雛乃さんがニヤニヤしているのが手に取るようにわかる。


多分、大和さんと雛乃さんは修斗さんの気持ちを前から知っていたのかもしれない。


 でもそれなら、一体いつから修斗さんは私のことを想ってくれていたんだろう。


 電話を切って見上げると、なんとも面白くなさそうな顔を向けられる。



「……またアイツらに邪魔された」


「いや、予定すっぽかしたの修斗さんだからね」



 自分のことを棚に上げて何を言っているんだか。


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