とろけるような、キスをして。
第四章

激務の始まりと、束の間の安らぎ




 ───翌日。


私は腰の鈍痛に修斗さんを朝から睨みつけ、美味しい朝食を食べて旅館を出た。



「みゃーこ、機嫌直せって」


「……」


「……みゃーこ、ごめん。無理させて悪かったよ」



 修斗さんが何故必死に謝っているのか。それは昨夜、朝方まで寝かせてくれなかったからだ。


あまりの刺激と快感に、私は何度も意識を飛ばした。


しかしその度に、修斗さんはまた腰を動かして私をその快感で起こすのだ。


無意識に私の腰も動き、何度も頭の中が真っ白になりながら嬌声を響かせること数時間。その時点で早朝になっていたらしい。


 日が短いから、日の出が遅くて時間の感覚がわかっていなかった私たち。


ようやく修斗さんが果てて一緒に寝てから、アラームが鳴るまで体感ではほんのちょっとだった。


 つまり、めちゃくちゃ眠い。



「眠いなら寝ても良いよ?」


「ううん、起きてる」



 今すぐにでも瞼が閉じてしまいそうだけど、何時間もかけて運転してくれている横で寝るのは気がひけるし、何よりもせっかく一緒にいるのに、寝てしまうのはもったいない。



「……修斗さんは眠くないの?」



 まぁ、ただの八つ当たりだ。


私はさっきから欠伸が止まらない。その度に生理的な涙が目に滲む。


 しかし、修斗さんは何故かキラキラした表情で、いつもよりも元気に見えた。


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