ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜3
「え?」

 フェアの青い瞳が、狼隊長のアイスブルーの瞳を見つめた。
 彼は真面目な顔で彼女に告げた。

「フェアが夜の散歩を楽しめるように、俺がしっかりと王都の警備をしたいと思っている。だから、君は笑顔で過ごしていてくれればそれでいい」

「あ……」

「フェアの笑顔を守りたい。それこそが俺の大切な仕事なの……であって……?」

 口をぽかんと開けた可愛らしい白猫の顔が、みるみる朱に染まっていくのを見て、ルディはようやく自分がなにを言っているのかを意識した。

(……俺は今、勢いで、フェアに向かって『若くて美しい魅力的な女性』とか『フェアの笑顔を守りたい』などと、まるで女性を口説く優男のようなことを言ってしまった、ような、気が、するのだが。するのだがっ!!!)

 気のせいではない。
 しっかりと言っていた。

 ルディは動揺のあまり真っ赤な顔の白猫から目を逸らすことができず、フェアもキリッと凛々しい狼隊長(エリナのハートのど真ん中を撃ち抜くカッコよさなのだ)の発言に驚き、ふたりはその場に凍りついたように固まってしまった。
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