ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜3
 ウィリオとルールーと回るのも、エリナにはとても楽しかった。友達と一緒にお祭りに参加する経験がなかったエリナだが、ちょっぴりお姉さんの顔をしたルールーがしっかりと手を握ってくれたので、迷子にならずに楽しむことができた。

「あ、アクセサリーのお店があるわ!」

 ふたりがトコトコと駆け出すと、後ろからウィリオ王子とセラも追いかける。
 ちなみに、今日もスーツ姿のイーシーは、常に子どもたちの先に回って危険がないように目を光らせている。いつものように子猫を守るスカイヴェン国の諜報部員たちは「あれ、絶対プロだよな?」と囁き合っていた。

 王子の従者であるセラも、当然王族を警護するプロであるはずなのだが、こちらはのほほんと「あんなに可愛い女の子たちとデートできて、王子は役得ですね、むふふ。王子も一緒に手を繋げばいいのにぃ」などと笑っている。

 ウィリオ王子は「そのような軟弱な真似をするか! 男は黙って女性を見守るものなのだ」とキリッとした表情で言ったのだが、まだまだ幼さの残る美少年なので、それを耳にしたお姉さまたちに「まあ、可愛いことを言っているわねえ」と微笑まれて顔を赤くするのであった。
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