ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜3
「えー、エリナちゃん」

 自分の顔の怖さを自覚しているコースト伯爵が、恐る恐る子猫に声をかけた。彼の笑顔は孫娘すら怯えてしまうくらいなのだ。

「アルデルンが世話になっているんだね」

「いいえ、いつもお世話になっているのはわたしの方ですよ」

 熊のアルデルンの笑顔にびくともしないエリナは、小首を傾げて大きな熊伯爵に言った。

「わたしの料理を美味しいって言って食べてくれるし、とても優しいんです」

「そ、そうか……」

 実は、コースト家の息子たちは、長男と四男が熊で次男と三男が鹿なのだ。ちなみに、長女も鹿で、彼女はすでに他の家に嫁いでいる。
 そして、熊の3人は身体が大きくて顔も厳しいために、その外見で意味もなく恐れられがちで、そのことを皆悩んでいるのだ。

「あと、耳も柔らかくてふわふわしていい耳だし」

「……は?」

「時々頭をモフらせてもらうんですけど、とても素敵な手触りなんですよ!」

「く、熊の頭を、モフる、だと?」

 コースト伯爵は、よろりと後ろに下がった。

「わたしがこんなことを言うのもなんだが、怖くないのか? アルデルンの顔とか、その、いろいろと、怖くないのか?」

 エリナはキョトンとして「怖くないですよ」と言った。

「だって、アルデルンさんは優しくて親切で、とってもいい人ですから。わたしはアルデルンさんのことが大好きです」
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