ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜3
「んで、どこに耳があるかわからないからね。猫のお姉さん、この件は今すぐ王宮に報告した方がいいよ。頼りになるドワーフたちに話を持っていくのはそれからだね」

「ああ、わかった」

 ミメットは小さく頷くと素早く青弓亭の入り口に行き、扉を開いた。

「配達屋さん、いる?」

「おやおや、ミメットさん、こんにちは。今日は良い天気ですね」

 うさぎのジャンはカレーライス企画に関する別の仕事についているため、今日はアナグマの青年がにこやかに店内に入ってきた。

「新しい担当のアナグマさん、名前は」

「フレデリックと申します」

「フレデリックさん、よろしくね。で、エリナがとんでもないことを思いついたから、至急相談したいって王宮に伝えてくれる? 花祭りのカレーライス企画にも関わるから、早めに頼むよ」

「承知いたしました」

 青年はゆっくりと店を出て行った。自然な振る舞いに見えるが、外に出た途端に彼は忽然姿を消して、猛スピードで王宮に向かっているに違いない。

「これでよし。さあ、会議の続きをどうぞ」

 その様子を見ていた一同は『王家の諜報部員を完全に使いこなしているとは……さすが旋風のミメット!』と、心の中で舌を巻くのであった。
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