このまま惚けて、それから
「そんな人なんだよ私もビックリだよ」
「うーん……今でも信じられないんだよねぇ。あの玄野くんが未羽のストーカー?嘘じゃん?」
「嘘じゃないし本人に確認してもいいよ、マジで」
「でも付き合ってるんだよね?」
「それは……流れというか」
「ええ〜?流れで付き合う?未羽が?いやいや」
翌日。
雲井くんに無事送り届けてもらい、連絡先を交換し、デートの約束まで既に済ませたらしい向日葵は、完璧王子 玄野青との関係性に付いて詳しく言及してきた。
いや、私からしたら雲井くんと一日でそこまで発展してるあんたの話を聞きたいんだけど。
「でもさ、玄野くんと未羽が学校で話してるのなんて見たことないよ」
「そりゃ、ストーカーだけどあの人表向きは完璧なイケメンだしモテるから。変に噂されたくないから学校では接触すんなって言ってる」
「なるほど、秘密系のそれか」
「どれだよ」