このまま惚けて、それから





「いやいや未羽、唇よりもっと守るものがあるって。ストーカーだよ?犯罪だよ?」

「とにかく唇だけ守れば平和は保たれる」

「なにがあったのあんた…」

「闇は深いよ、聞かないで」




とあるお昼休み。


今日も今日とていちごみるくをちゅーちゅー吸っている向日葵は、はあぁと神妙な面持ちで頬杖をついた。



「自分がストーカーされる日が来るなんて思わないじゃん普通。怖すぎるよ」



そうだね、わたしもストーカーと付き合う日が来るとは思わなかったよ。

心の中でそう返し、「怖いね…」と色んな意味を含めた同意をする。



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