託宣が下りました。

 それほど近いところで起こっていたのに――なぜ王都には情報が届いていないのでしょうか?

 そう問うと、ヨーハン様はくっくっと皮肉げに笑いました。何だか彼らしくありません。

「……王宮はとっくに知っていますよ。お得意のだんまりです」
「そんな……!」

 ヨーハン様は初めてわたくしを見ました。

 いつも眠たげだった目がはっきりと見開いて、わたくしを見ていました。

「なぜだんまりなのか分かりますか。――原因は、王宮だからですよ」

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