託宣が下りました。
王宮が原因――?
「ど、どういう意味……ですか?」
わたくしはおそるおそる尋ねました。
何だか……聞いてはいけないことを今から聞こうとしているような、そんな恐れがありました。
「前に話しましたよねぇ、魔物を売買しているグループがいるって。サンミリオンでそのグループと会いました。でもそのグループの目的は、魔物の売買だけじゃなかったんですよぉ」
ヨーハン様はのんびりと。あくまでのんびりと。
けれどその目だけが、真剣に。
「……彼らはね、研究していました。人間に魔物を取り憑ける研究」
「……!!」
「弱い魔物を人間に取り憑けたら、魔物人間ができるでしょう。そうしたら、いい見世物になる……そういう話でした。でもたぶん、首謀者はもっと単純な理由でやってますねえ。『魔物が憑いた人間を見たい』その程度のー」
わたくしの背筋に悪寒が走ります。
なぜ……ヨーハン様はそんなことを知っているのか。
調べた結果? それにしてはずいぶんと断言するような口調で……
「し……知っているのですか? 首謀者を」
わたくしは震え声を出しました。
ヨーハン様は、「何を言っているんだ」とでも言いたげに小首をかしげました。