託宣が下りました。

 見えたのは痛々しい裂傷。まだ血が完全に止まりきっていません。彼の痛みに思いをはせながら、わたくしは傷口に両手をかざしました。

 ふわりとしたほのかな輝きが、傷口に注がれていきました。そして――
 みるみるうちに血は止まり、傷がふさがっていったのです。

「アルテナ様! その力は」
「――神はわたくしの体に宿る代わりに、力を貸し与えてくれました」

 わたくしは二人の前で、微笑みとともにうなずきました。

「この力があれば、魔物に憑依された人たちを救うことができるはずです」

 力には限度があると、神は言いました。使いすぎてはわたくしの体に支障があると。
 けれどわたくしは、強く決心していました。今魔物に苦しんでいる人々すべてを救ってみせると。
 たとえこの体にどれほどの負担がかかろうとも、きっとやりきってみせる。

「ところで……あのーアルテナ様」

 ヨーハン様が頭をかきながら、横を向きます。

「そろそろ服を着られたほうがいいかと……」

 横を向いたまま彼が差し出したのは体を拭くための布。
 そのときわたくしはようやく自分が全裸であることを思い出したのです。

 真っ赤になったカイ様。気まずそうなヨーハン様。そして、

「きゃああああああ!」

 洞窟にこだましたわたくしの絶叫……

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