託宣が下りました。

 人の形をした光が、笑ったような気配がしました。

『そなたの役目を果たせよ、勇気ある巫女よ』

 夜空の上のようだった世界がぐらぐらと揺らぎ始める。
 足下にあった無数の星が舞い上がり、わたくしの周囲を踊り始める。ちらちらとまたたきながら、跳ねるように、遊ぶように。
 ああ、なんて心地よい世界。

 わたくしは再びひざまずきました。そして、両手を強く祈りの形にしました。

「感謝致します……我が敬愛する神よ」

 光がだんだんと遠くなります。世界が暗転していきます。無数の星影が、遠くへと消えていきます。
 それらすべての気配が消えるまで――
 わたくしは祈りを捧げました。いつまでも、いつまでも。



「おねえさん!」
「アルテナ様」

 泉からあがってきたわたくしを迎えたのは心配げな二人の表情。

「大丈夫です」

 わたくしは微笑みました。ヨーハン様はわたくしの手元を指さし、

「その光は?」
「………」

 わたくしは己の手を見下ろしました。
 両手がほのかに輝いていました。自分の手ではないかのようです。

(いただいた力の影響……? ……そうだ)

「カイ様、先ほど怪我をされた腕を見せてください」
「え?」

 当惑するカイ様をよそに、わたくしは手早くカイ様の腕に巻かれた布を外します。

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