The kiss of death!!〜イケメン悪魔5兄弟VS私!!〜
今の現状を包み隠さず魔王に私が喋っても特に困ることは今のヘンリーにはないのだ。
「ありがとう。ヘンリー」
「いや、魔王城の場所はわかるな?」
「うん」
ヘンリーに笑顔で魔王城の場所を聞かれて魔王城までの道のりを頭に思い浮かべる。
あの建物は魔界一大きく、いつも歩いている街のどこからでもよく見える建物だ。
おまけに一度そこからここへヘンリーと歩いたことがある。何となくはわかる。
「ちょっと待て!1人だぁ!?心配だ!俺も付いて行く!」
ヘンリーとの会話が終わりかけたところでいきなり不満そうなエドガーがその会話に割り入ってきた。
「いやダメだ。テオから咲良は1人で来るように言われている」
「…〜っ、何かがあってからじゃ遅ぇだろ!俺は咲良と契約してんだぞ!何が何でもついて行く!」
「…はぁ」
いつもの社交辞令笑顔を消してエドガーを止めるヘンリーだがエドガーは聞く耳を持たない。
そんなエドガーの態度にヘンリーは深くため息をついた。