The kiss of death!!〜イケメン悪魔5兄弟VS私!!〜
「少し顔を上げさせてね」
クイっとミアに軽く顎をあげさせられ至近距離からミアに見つめられる。
異性が相手ならまるで今にもキスされそうな状況だ。
もちろんミアは同性で、キスする為にこんなことをしているのではなく、ただ私に口紅をつける為にしているだけだ。
「…」
至近距離で見るミアは本当に美しい。
毛穴も肌荒れも何一つない陶器のようなツルツルのお肌が羨ましい。
私を見つめる青い瞳はまるでサファイアのようにキラキラ輝いて見えた。
ああ、私もこんなスッピンになりたかった。
「じゃあいくね」
ミアに見惚れている私にミアは丁寧に口紅を塗り始めた。
そしてそれは少し待てばすぐに終わった。
今履いている靴、着ている服上下、カバン、髪型、アクセサリー、香水等々。
全てミアが私に今日贈ったものだ。
今の私は意図せず全身ミアプロデュースになってしまっている。