The kiss of death!!〜イケメン悪魔5兄弟VS私!!〜
「咲良、用事は済んだか?早く帰ろう」
ギャレットをどうしたものかと見ていると私の隣に立っていたバッカスが無表情でそう言ってきた。
「…何でバッカスがここにいるの。黙ったまま人間の後ろに立っているから俺にしか見えない幻覚かと思ってたよ」
すると、私が答える前に、少しだけ落ち着きを取り戻したらしいギャレットが青い顔で思い出したようにバッカスを指さした。
「廊下で咲良と会ったからだ」
「質問の答えになっていない。この脳筋ヤロー。何で人間に付いて歩き回ってるの」
「…会いたいと思っていた。咲良のご飯は格別だ」
無表情なバッカスに大きなため息を付いているギャレットにそれを見守る私。
バッカスの答えにギャレットはまた大きなため息を吐いていた。