The kiss of death!!〜イケメン悪魔5兄弟VS私!!〜
「…バッカス。私、ギャレットにバカにされているような気がするんだけど」
「されている。あんな顔をしている時は大体人をバカにしている時だ。だからあんなやつ放っておいて早く帰ろう。咲良と一緒にご飯食べたい」
バッカスと同じような無表情でバッカスに声をかけると私以上に感情のない表情でバッカスはそう答え、グイグイと私の腕を引っ張り始めた。
大きなお子さんを持った気分だ。
「ちょいちょい!待って!あとちょっとだけ!」とバッカスに必死に伝えながら私は何とか連れて行かれないようにその場に踏ん張っていた。
「…おい、人間」
そんなことをバッカスとしているとすごく思い悩んだ声、ギャレットの声が私たちに届いた。
「俺は同志、つまりオタクである者、しかも俺が認めたオタクとしか契約をしたくない。だけどミアちゃんのサイン付きチェキはどうしても欲しい。つまり、だ。お前は俺に認められるオタクになる必要があるんだ」
「…はぁ」
何と自分中心なお話なのでしょうか!
呆れながらも私は一生懸命話すギャレットにとりあえず頷く。