チューリップ~君に贈る花~
本当にこの男についてきて良かったのか、と考え始めた時だった。
それまでの暗闇とは一変して、周囲がまばゆい真っ白な光に包まれた。
「っ…」
あまりのまぶしさに目を開けていることができなかった。
ゆっくりと目を開けると、正面に何やら大きくて真っ白な建物が建っているのが目に映った。
男は、まぶしさに目がくらみ、動けない俺を置いてスタスタとその建物めがけて進んでいく。
俺は置いてかれまいと急いで男の後ろ姿を追った。