チューリップ~君に贈る花~
困惑する俺に男は説明を加える。
「それは『現在は』ということです。
方法はあります。」
俺は男のその言葉を聞いて、ひとまず安心した。
このよくわからない世界を無限に歩き続けなくていいということだ。
「多くの方の場合、あちら側の世界でご自分の『運命』を全うされてからこちらの世界にいらっしゃいます。
ですが、極まれに、あなたのように『すべきこと』を全うする前にこちらの世界に旅立たれてくる方がいらっしゃるのです。」
「…すべきこと?」
男の言ったことが、何を指しているのか、いまいちわからない。