年上同期から恋人へのロード
【先輩との再会】

決算も終盤を迎え、ようやく終わりが見えてきた。

1日の殆どを会社で過ごすこの時期、直ぐに会社にくるのに家に帰るのは疲れるなと、何度会議室に泊まろうかと思ったことか。
でもこの忙しさは必ず終わる。忙しいけど、この達成感はいつも心地よい。

今回の自分へのご褒美は何にしようか。少し高めのリラクゼーションに行こうかなぁ。笹田さんを誘ってイタリアンもいいなぁ。アクセサリーもいいかも。

そんな余韻に浸っていると、携帯電話が鳴った。
『栗田先輩』の表示だった。
何故今頃?取るか迷ったけど、もしかして部活でお世話になった人に何かあったかもしれない。
迷った挙げ句、もう終わった過去の人、未練もなし!
よしっ!大人の対応をしよう、そう言い聞かせてと通話ボタンを押した。

「・・・もしもし」
「もしもし、牧瀬?」
「栗田先輩・・・ご無沙汰しています」
久々の先輩の声。もうとっくに気持ちは整理できているけど、やはり落ち着かない。

「突然にごめん・・・繋がって良かった。番号変わってなかったんだね。それに電話取ってくれないかと思ってたから。取ってくれてありがとう」
最後はメールで一方的に別れたから、どう話せばいいかわからない。気の利いた言葉が出てこない。ダメダメ、まだ未練があると思われる。
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