年上同期から恋人へのロード
「また連絡していいかな」
私の中では、もう先輩と話をすることは無いと思っていた。
それなのに、あの時電話番号だけは何故か消せなかった。裏切られても、楽しかった学生時代を過ごした中で、とても大切な存在だったから。
「・・・はい」
それだけ答えるのが今は精一杯だった。
「ありがとう、牧瀬。じゃあ・・・おやすみ」
「・・・おやすみなさい」
そう言って電話が切れた。
せっかく忘れかけたのに、また引き戻される。つらい思い出とそれ以上に楽しかった思い出。
次の日、葉桜になった並木道をうわの空で歩いている私の肩をポンポンと叩いて
「おはよう」と声をかけたのは秋月くんだった。
「あぁ、なぁんだ、秋月くんか・・・おはよ」
私が気の抜けた挨拶をすると
「なんだよ、その『なぁんだ』は。気の抜けたあいさつも」
「ごめん、ちょっと思い出に浸ってた・・・」
「えっ、何なに?牧瀬がそんな思いに浸るなんて・・・まさかと思うけど・・・男じゃないよね?」
「なんでまさかって否定してんのよ。そりゃ秋月くんは、モテすぎていつものことかもしれないけど、私だって捨てたもんじゃないのよ」
「ほんとに?」
「ほ、ほんとよ。ちょっと昔の・・・もういいよ」
私、勢いで何言いかけたか。つい秋月くんには気を使わず話してしまう。
私の中では、もう先輩と話をすることは無いと思っていた。
それなのに、あの時電話番号だけは何故か消せなかった。裏切られても、楽しかった学生時代を過ごした中で、とても大切な存在だったから。
「・・・はい」
それだけ答えるのが今は精一杯だった。
「ありがとう、牧瀬。じゃあ・・・おやすみ」
「・・・おやすみなさい」
そう言って電話が切れた。
せっかく忘れかけたのに、また引き戻される。つらい思い出とそれ以上に楽しかった思い出。
次の日、葉桜になった並木道をうわの空で歩いている私の肩をポンポンと叩いて
「おはよう」と声をかけたのは秋月くんだった。
「あぁ、なぁんだ、秋月くんか・・・おはよ」
私が気の抜けた挨拶をすると
「なんだよ、その『なぁんだ』は。気の抜けたあいさつも」
「ごめん、ちょっと思い出に浸ってた・・・」
「えっ、何なに?牧瀬がそんな思いに浸るなんて・・・まさかと思うけど・・・男じゃないよね?」
「なんでまさかって否定してんのよ。そりゃ秋月くんは、モテすぎていつものことかもしれないけど、私だって捨てたもんじゃないのよ」
「ほんとに?」
「ほ、ほんとよ。ちょっと昔の・・・もういいよ」
私、勢いで何言いかけたか。つい秋月くんには気を使わず話してしまう。