年上同期から恋人へのロード
「久々だね、よく来てたけど、お互い忙しくなっちゃったから・・・」
「そうだな。でも牧瀬が俺を避けてるのかと思ってたけど」
「いや~だって、女性軍の目が怖くてですね・・・あっ飲み物きたよ」
秋月くんにはビール、私にレモンサワーが目の前に置かれた。
「じゃあ、決算お疲れ様!」
「お疲れ様!」
とグラスを付き合わせて乾杯した。
「うぅ~っ!おいしい!」
「あ~染みる~!最近接待で飲むばっかりだから、こうやって落ち着いて飲むのは久々だわ」
秋月くんはそういって、一気に飲み干した。

それから、研修の時の話や藤堂さん、笹田さんの話などで盛り上がってきた。
「ところでさ、今朝の話だけど、ちょっと昔の話って何?」
「えっ、いいよ、別に面白くもないし、恥ずかしいし・・・」
「ふ~ん、でも俺、牧瀬が今でも思いを寄せる男、興味ある」
「な、何勝手に人の気持ちを語ってるのよ」
「違うの?」
「違うわよ、あ~も~学生時代に付き合ってた人から連絡があったの」
秋月くんのグラスを持った手が止まり、顔が一瞬曇って空気が変わった気がした。
「それで?」
「実はさ、浮気されて別れたんだけど。大阪からこっちに戻って来たからって連絡があって」
「それで?」
「それでって、それだけだよ」
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