年上同期から恋人へのロード
「牧瀬って今管理部だったから、色々と大変でしょう。従業員の無理な依頼の話も聞かないといけないし、色々仕事しても皆わかってもらえないしね。縁の下の力持ちだからね。俺も会社の管理の人達には無理言ってるから。助けてもらってすごく感謝してるよ」
やっぱり優しい。先輩の言葉に、少し報われた。
「皆先輩みたいに理解してくれるといいんですけど、中には何やってるんだって思う人もいて、心ない言葉を浴びることもあります。でも先輩みたいに思ってる人もいるかと思うと救われます。先輩はやっぱり優しいですね。そんな先輩だから・・・」
はっ!と自分が過去の世界に引き込まれたことに気がつき言葉を止めた。
「今なんて・・・」
「何がですか、何でもないですよ」
いつも誰もわかってくれない気持ちを先輩が言葉に出してくれたので、つい言葉に出てしまった。
「牧瀬、俺、」
先輩が私をじっと見つめて何か言いかけた時
「牧瀬、会社で欲しいものあったから一緒に見て。栗田悪い、ちょっと牧瀬借りる」
そう言って、秋月くんが私の手を引いて真希ちゃんと見ていたお店に引っ張っていった。
振り向くと先輩は何か言いたそうに、悲しそうな顔で立ち尽くしていた。
秋月くんはというと、握る手に力が入っていて、何も言わないけど何だか怒ってる感じがする。さっきまで真希ちゃんと楽しそうにしてたくせに・・・
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