年上同期から恋人へのロード
「えぇーっと、それは・・・」
「牧瀬、断るの?」
秋月くんの落ち着いた返しの方が怖い・・・
「はいはいっ、わかりましたよ。私の力不足ですよ。秋月くんの心が癒えるまで、お付き合いさせていただきますよ」
「その言葉、忘れるなよ」
低くて、言い聞かせるような色気があるその言葉にどきっとしたが、気持ちを悟られてはいけない。
「じゃあ決まり!何時頃なら出かけられる?家の近くまで迎えに行くから」
「う~ん、1時間後くらいかな」
「りょーかい!じゃあ、また連絡するわ」

服も準備してないし、髪の毛もボサボサ。
何から手をつけるの、えぇーっと・・・
ちょっと待って。
デートではないんだよね、ただ、彼女ができるまでの間ってことなんだから、同期として気楽に行けばいいのよ、そうよ、同期としてよ。
勝手に私が舞い上がってどうするのよ。

昨日は可愛いイメージを意識したが、今日は白の刺繍が入ったニットのシャツに、デニムのラフな服に決めた。
あぁ~髪洗う時間ないよ~、2時間にしたら良かった。
仕方ない、普段しないアップにしよう、サイドをふわっとさせて・・・これでよし!
鞄に財布を入れている時に、秋月くんからの電話が鳴った。
「準備できた?今牧瀬家の裏にある通りに車留めてるから」
「じゃあ待ってて」
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