田舎猫と都会猫、のはなし。

僕は自由を望んでいたはずなのに…

彼からの束縛を期待するなんて。
自由ってなんだろう?

彼は僕から離れてしまった。
僕が欲しがったから。

彼のいない
一人きりの部屋で
膝を抱えて座っている。

なんてバカなことをしたんだろう…
もうあの楽しい日々は
戻ってこないのか…

彼の温もりを感じながら
眠ることはできないのか…

こんなに外の夜景は
煌びやかなのに
一人きりの部屋は寒い…

寂しい…悲しい…

僕を包んで…
誰か…


僕を包むのは街の照明と
月あかりだけだった。




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