【完結】この愛だけは決して揺るがない〜永遠の愛誓います〜
車を走らせてから30分「ここだ」と合図でお店に到着したようだった。
「着いたぞ」
「……あ、はい」
車を駐車し降りると、わたしたちはそのままお店の中に入っていった。
「大将、久しぶりです」
「お〜凜人くんか。久しぶりだな? おや、今日は彼女連れか?」
なんて冗談交じりに話すのは、この店の大将らしい。どうやら、笑顔が素敵な人みたいだ。
「彼女じゃないですよ。友人です」
「なんだ、てっきり彼女かと思ったよ」
ゆ、友人……? 友人なのかな?わたしたち。
「違いますよ。 お寿司、お任せでお願いしてもいいですか?」
「あいよ」
席に促されたわたしは、彼と向き合うように座った。そして彼は、こう口を開いた。
「俺のことは凜人と呼んでくれて構わないから」
「……凜人、さん」
「所で、仕事も失ったと言っていたが……以前はどんな仕事をしていたんだ?」
そう聞かれてわたしは、「事務職です」と答えた。
「そうか。なんで辞めたんだ?」
「いや、辞めたんじゃなくて……会社が倒産したんです」
「え?」