【完】夢見るマリアージュ
「だい…じょうぶ?」
「え?」
「痛いって聞こえたから、体大丈夫?」
ゆっくりと起き上がる彼は、私の体を自分の方へ引き寄せてぎゅっと抱きしめる。
ドキドキが止まらない。 こんな綺麗な顔の人に昨夜は自分の全てを曝け出したのだ。 昨日は混乱していてよく覚えていないが、冷静になって考えれば顔から火が噴き出そうな程恥ずかしい。
「あ、うわッ…。あの…あの…」
「ごめんね。 俺、自分でもびっくり。
城田さんとはもっとゆっくり付き合っていきたかったんだけど…君を目の前にすると自分の気持ちを抑えきれないっていうか
体本当に大丈夫だった?初めてなのに、無理させちゃってごめん」
「いえいえ、違うんです!北斗さん謝らないで下さい…。 私、すごく幸せで嬉しかったし
体は丈夫な方ですし、北斗さんが…その…優しくしてくれたので全然大丈夫です…。
って、痛……」
北斗さんの胸の中で顔を伏せる私に対し、彼は驚いたようで少し大きな声で「本当に大丈夫?!」と言った。
「ち、違。 目が…目が痛いんです…」
「目?」