【完】夢見るマリアージュ

こんな顔を彼にさせてしまっているなんて…。
私はいつも周りばかり気にして、北斗さんと自分が釣り合っていない事ばかり気にしていた。

周りにどう言われようと、こんな私を選んでくれた北斗さんを前に堂々としていなければそれこそ彼へと失礼だったんだ。

「ブスでデブなんて誰にも言わせたくない。 君はそのままで十分いいんだ…」

思わず北斗さんにぎゅっと抱き着く。
ここは街中で人で溢れかえっている。

前までの私ならば、自分なんてと考えてこんな大胆な行動は出来なかった。

けれど岸田さんがいて、相馬さんが自信を持ってと言ってくれて
そして北斗さんがこんなにも私を大切に想ってくれているから

だから自分で自分を好きになってあげなくちゃ、周りの人に失礼だって気が付いた。
今まで夢を見てばかりいた。

けれど夢は見る物ではなく、叶えるものだ。 誰の力も借りず、自分の努力で
私の人生はお母さんの物じゃない。 誰でもない自分の人生だから、自分の夢に素直でいたい。

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