【完】夢見るマリアージュ
「そうか…すごく似合ってるよ」
「ありがとうございます。 北斗さんの私服も初めて見たけれど素敵ですッ」
こちらを振り返った彼女が、口角をあげて笑う。 …城田さん本当によく笑うようになった。
派手な顔立ちではないけれど、真っ白な肌で清潔感がある。 彼女が顔をくしゃくしゃにさせて笑うと、また胸が弾むようにドキドキといった。
下ばかり向いていたのにな。 ビクビクと怯えていた時も可愛いと思ったけれど、自然体の彼女もやっぱり素敵だ。
素直で真っ直ぐ。どんな時も嘘がない。 そんな彼女に惹かれ始めていたのはいつからなのだろうか。
招待されたチョコレートフェアは見た目だけでも華やかなイベントだった。
立食パーティー形式になっていて、各店舗の華やかなスイーツが並び合っている。
隣にいる城田さんの瞳はキラキラと光り出して、見ているだけでも面白かった。
「す、すごいです…!北斗さん、あれ見て下さいッ。 あんな繊細なケーキどうやって作るのでしょうか。
やはりプロは違いますね。」
「本当だ、すごい。」
「今日は連れてきてくれて本当にありがとうございますッ……
こんな有名店のチョコやスイーツを直接見れるなんて眼福すぎます…」