ふたつ名の令嬢と龍の託宣

【登場人物紹介(2章開始時点)】

【リーゼロッテ・ダーミッシュ】
 異世界転生系伯爵令嬢(15)。ハニーブロンドに緑の瞳。異形の者を浄化する力を持っているものの、その力を使いこなせないでいる。龍の託宣によりジークヴァルトと婚約中。わりとすぐ泣く、一応この物語の主人公。ダーミッシュ家の養女で、生家はラウエンシュタイン公爵家。特技は可憐に転ぶことと、異形のおめめをきゅるんとさせること。この秋、社交界デビュー予定。バストアップに奮闘中。

【ジークヴァルト・フーゲンベルク】
 リーゼロッテの婚約者(17)。黒髪に青い瞳。若き公爵で王太子付き近衛第一隊副隊長。寡黙で無表情を標準装備。常に異形に命を狙われているため、無意識に張り巡らせている力の影響で、周りの者に恐怖を与えがち。リーゼロッテを大事にしたいと思いつつも、こじらせまくっておかしな方向に爆走中。猫舌ですっぱいものが苦手。

【ハインリヒ・ブラオエルシュタイン】
 王太子殿下(17)。プラチナブロンドに紫の瞳。絵に描いたような王子様。『氷結の王子』・『孤高の王太子』と呼ばれ、女嫌いで有名。言い寄る令嬢たちを片っ端からすげなくあしらっているため、男色家のうわさも有り。王太子としての仕事は真面目にこなす優等生だが、託宣で選ばれた結婚相手が見つからないため、国が揺れる原因に。アンネマリーを思いつつも、王太子の立場から断ち切ろうと迷走中。

【アンネマリー・クラッセン】
 侯爵家令嬢(16)。亜麻色の髪にたれ気味の水色の瞳。リーゼロッテの従姉。母親譲りのナイスバディを持つ。ハインリヒに思いを寄せるが、叶わぬ恋と諦めることを決意。社交界デビューが済んだら、隣国アランシーヌにいるテレーズの元へ戻ろうと思っている。イジドーラ王妃に振り回されがちな16歳。猫っ毛と大きすぎる胸にコンプレックスを抱いている。

【ジークハルト】
 代々フーゲンベルク家の託宣者につく守護者で、現在はジークヴァルトについている。あぐらをかいて宙に浮いているのが基本で、ジークヴァルトと同じ顔でいつもニコニコ笑っている。ジークヴァルトとリーゼロッテ以外には見えない存在だが、不動のカークにはなぜか見えている模様。なぜか、ジークヴァルトと距離が開くよう画策中。

【エラ・エデラー】
 リーゼロッテの侍女(19)。茶色がかった赤毛、鳶色の瞳。お嬢様命の世話好きな男爵令嬢。フーゲンベルク公爵家でモテ期が到来している。リーゼロッテに一生仕えるつもりでいるので、結婚する気はまったくないが、恋のフラグが立ちまくり。無知なる者。

【カイ・デルプフェルト】
 侯爵家五男(17)。灰色の髪に琥珀色の瞳。イジドーラ王妃の甥。社交界では既婚者キラーとして有名。王子の託宣の相手を探すべく、潜入捜査の任務にあたっている。力ある者にはなぜが忌み嫌われているが、本人はまったく意に介していない様子。

【ルチア】
 カイが王都の街中で出会った少女(13)。母親と隠れるように暮らしている。病弱な母のために懸命に働く健気な少女。地毛は赤毛だが、母親に言われて常にかつらをかぶっている。

【アニサ】
 ルチアの母。ルチアを隠すように生活を続けている。肺を患っていて最近ではほとんど寝込んでいる。

【フーゴ・ダーミッシュ】
 伯爵家当主。リーゼロッテの義父。誠実なお人柄。

【クリスタ・ダーミッシュ】
 伯爵夫人。リーゼロッテの義母。亜麻色の髪に水色の瞳。おっとり系。

【ルカ・ダーミッシュ】
 リーゼロッテの義弟。天使のような男の子。

【ダニエル・デリンガー】
 ダーミッシュ家のナイスミドルな家令(52)。独身。まだまだ可愛いお嫁さん募集中。

【トビアス・クラッセン】
 アンネマリーの父。侯爵家当主。外交を任され、隣国に単身赴任中。

【ジルケ・クラッセン】
 侯爵夫人。アンネマリーの母で、クリスタの姉。独身時代、妹のクリスタと共に『亜麻色の髪の姉妹』としてもてはやされていた。イジドーラ王妃とは旧知の中。

【ディートリヒ・ブラオエルシュタイン】
 ブラオエルシュタイン国の王。赤毛に金色の瞳。謎めいた発言の多いお方。王の微笑みを見た者は幸せになれると言う都市伝説を持つ。イジドーラ王妃を甘やかすのが好き。

【イジドーラ・ブラオエルシュタイン】
 王妃様。元ザイデル公爵家令嬢。アッシュブロンドにうすい水色の瞳(ガリガリ君ソーダ色)。ハインリヒの義母で、前王妃のセレスティーヌを敬愛している。本人に嫌がられつつも、ハインリヒのお嫁さん探しに奮闘中。ミヒャエル司祭枢機卿にロックオンされている。

【クリスティーナ・ブラオエルシュタイン】
 第一王女(19)。前王妃の娘でハインリヒの姉姫。プラチナブロンドに菫色の瞳。病弱で表舞台にはほとんど現れなかったが、最近は公務にちょくちょく顔を出している。

【テレーズ・ド・アランシーヌ】
 第二王女(18)。前王妃の娘でハインリヒの姉姫。二年前に隣国アランシーヌの第三王子に嫁いだ。

【ピッパ・ブラオエルシュタイン】
 第三王女(10)。イジドーラ王妃の娘。赤毛に金色の瞳。ハインリヒの腹違いの妹姫。天真爛漫で快活な王女。アンネマリーが大好き。

【セレスティーヌ・ブラオエルシュタイン】
 前王妃。プラチナブロンドに紫の瞳。クリスティーナ・テレーズ・ハインリヒの母。ハインリヒが二歳の時に逝去。隣国アランシーヌの王女だった。

【ブルーノ・キュプカー】
 侯爵家当主。ヤスミンの父。王宮護衛騎士団近衛第一隊隊長。普段は頼れる隊長だが、怒らせると地獄の鍛錬が待っている。侯爵領の経営は夫人と息子に任せて、王城で単身赴任中。それがちょっぴりさみしいと思ってるとかいないとか。

【ヤスミン・キュプカー】
 侯爵家令嬢(15)。ブルネットの髪に榛色の瞳。可愛いもの・美しいもの・尊いもの大好きなミーハー娘。大好きなものに出会うと、瞳がキラリと光る。趣味は人間観察。

【アデライーデ・フーゲンベルク】
 ジークヴァルトの姉で公爵令嬢(21)。ダークブラウンのストレートヘアに青い瞳。ポニーテールの似合う隻眼の女性騎士。ハインリヒ王子とは昔何かあったようで……?

【エマニュエル・ブシュケッター】
 子爵夫人。ウエーブのかかったこげ茶の髪に青い瞳。年齢不詳の美女。泣きぼくろが色っぽいボンキュッボンのわがままボディの持ち主。マテアスの姉で、もとは使用人だったが子爵に見初められ貴族に一員に。

【マテアス・アーベントロート】
 ジークヴァルトの従者(22)。こげ茶の天然パーマ。つり目の糸目に困り眉、丸眼鏡が特徴。エッカルトの息子で、将来はフーゲンベルク家の家令に収まる予定。見た目は頼りなさげだが、抜け目ない性格をしている。

【エッカルト・アーベントロート】
 フーゲンベルク公爵家家令。先代公爵ジークフリートの代から家令を務める。マテアスの父。家令の仕事はマテアスにほぼ引き継いでいるため、プチ引退の状態。若き公爵・ジークヴァルトをその細目であたたかく見守っている。

【ロミルダ・アーベントロート】
 フーゲンベルク家侍女長。恰幅のいいお母さん的存在。エッカルトの妻でマテアスとエマニュエルの母。

【ロッテンマイヤーさん】
 リーゼロッテの幼少期のマナー教師のご夫人。美人だがひっつめ髪に丸眼鏡。本名はリーゼロッテが覚えていないため不明。とにかく厳しい人だった。

【マルグリット・ラウエンシュタイン】
 リーゼロッテの実母。ハニーブロンドに緑の瞳。リーゼロッテの記憶では儚げな母だったが、男気溢れる性格だったらしい?

【イグナーツ・ラウエンシュタイン】
 リーゼロッテの実父。銀髪に金色の瞳。春にいなくなって冬になると帰ってくる。冬の生息地はこんがり亭近辺。カイとは旧知の仲らしい。

【バルバナス・ブラオエルシュタイン】
 ディートリヒ王の実兄(48)。大公で騎士団の最高責任者。アデライーデの保護者を買って出ている。

【不動のカーク】
 フーゲンベル家に数百年立ち尽くし長年邪魔者扱いされていたが、リーゼロッテの言葉で動かされる。リーゼロッテの護衛として、周囲の評価が上昇中。ヨハンの遠い祖先。

【泣き虫ジョン】
 フーゲンベルク家の裏庭でめそめそ泣いている異形の者。枯れた木の根元で膝を抱えてじめじめしていたが、リーゼロッテの力で変化がおこる。

【ジークフリート・フーゲンベルク】
 前フーゲンベルク公爵。ジークヴァルトの父親。リーゼロッテの初恋の人。

【ディートリンデ・フーゲンベルク】
 ジークフリートの妻でジークヴァルトの母親。ジークハルト曰く怒らせると怖いらしい。

【猫の殿下】
 ハインリヒが可愛がる毛足の長いデブ猫。太いしっぽをゆらしながら、ぶなと鳴く。人見知りするツンデレ猫。

【黒影号(シュバルツシャッテン)】
 ジークヴァルトが幼少期にかわいがっていた黒馬。青毛のやさしい瞳の馬だったらしい。

【ヨハン・カーク】
 フーゲンベルク公爵家の傍系である子爵家の跡取り。力ある者で気はやさしくて力持ち。マテアスとは幼馴染。不動のカークの末裔。趣味は刺繍と編み物。惚れっぽい性格をしている。

【エーミール・グレーデン】
 侯爵家次男。フーゲンベルク公爵家の縁ある血筋で、力ある者。ジークヴァルトを妄信中。公爵家で護衛を務める青い瞳のイケメン貴公子。黒髪が多い一族郎党の中で、自分だけがダークブロンドなのがちょっぴりコンプレックス。無知なる者であるエラに興味を抱く。ヘタウマ画伯。

【ゲルハルト・ザイデル】
 ザイデル公爵。イジドーラの兄。

【ルイーズ】
 やっと名前が出てきたイジドーラ王妃付きの古参の女官。もとはセレスティーヌの輿入れで、隣国からついてきた侍女。セレスティーナの死後も、彼女の子供たちを見守るためにブラオエルシュタインに残った。現在はピッパ王女の教育係も務めている。

【ミヒャエル司祭枢機卿】
 神殿の神官で、神官長に次いでNo2の地位を確立、教会全般を取りまとめている。野心家で、ハゲデブセクハラ親父として、ほとんどの女性に嫌われている残念なお方。イジドーラ王妃にご執心。

【洗濯三人娘】
 フーゲンベルク家で洗濯を担当。いつもおしゃべりしている。左から、ヴァシィ、メディ、ドリィ。

【ベッティ】
 王城から紹介状を携えてフーゲンベルク家にやってきた侍女。おかしなしゃべり方をする。何気にカイの異母兄妹。

【アルベルト・ガウス】
 クリスティーナ王女の従者。

【ヘッダ・バルテン】
 クリスティーナ王女の侍女。

【ペーター】
 ダーミッシュ家の庭師でエラの元カレ。ゲスの極み。

【ハンス】
 貴族街にあるエデラー商会の雑貨屋を任されているエデラー家の使用人。売り上げを数える時が至上のよろこび。エラの事をお嬢様と呼ぶ。

【貞子紳士】
 白の夜会で出会った貞子のような女の異形の者を背負う紳士。肩にだれんとのしかかり、頬を撫でさすられているが、本人は憑かれていることに気づいていない。

【アベル・ド・アランシーヌ】
 隣国の第三王子。テレーズの夫。

【こんがり亭のダン】
 イグナーツにこんがり亭を任されている雇われ店主。スキンヘッドにタンクトップ姿。いたるところに刀傷を持ち、どこから見ても殺し屋にしか見えない。

【フィン】
 ダンの恋人(♂)。角刈りマッチョで家の中ではいつでもすけすけふりふりのネグリジェを着ている。

【レミュリオ】
 神殿の神官。銀髪で盲目の美青年。

【アニータ・スタン】
 伯爵令嬢。14年前に行方不明に。カイはアニサの正体は彼女であると疑っている。

【ウルリーケ・グレーデン】
 エーミールの祖母。元王族でグレーデン家に君臨。グレーデンの女帝と呼ばれ、周囲から恐れられる存在。

【エメリヒ・グレーデン】
 グレーデン侯爵家当主。エーミールの父親。

【カミラ・グレーデン】
 侯爵夫人。エーミールの母親。元ティール公爵家令嬢。

【フリードリヒ・ブラオエルシュタイン】
 前王。ディートリヒとバルバナスの父親。故人。

【イルムヒルデ・ブラオエルシュタイン】
 前々王妃。ディートリヒとバルバナスの母親。故人。

【ウルリヒ・ブラオエルシュタイン】
 王族のひとり。故人。カイはルチアの父親であると疑う。

【ユリウス・レルナー】
 ジークフリートの従兄で、エーミールの叔父。レルナー公爵家の次男だが、フーゲンベルク家で護衛をしている。貴賤を問わず女性を見ると、挨拶のように口説こうとする。

【ブラル伯爵】
 国の宰相を務める。娘を溺愛するめちゃくちゃおしゃべりな人。たれ目。

【ニコラウス・ブラル】
 ブラル伯爵家長男。愛人の子供のため、爵位は妹に譲ろうと思っている。騎士団所属で、アデライーデの上官にあたるがいつもぞんざいに扱われている。めっちゃたれ目。

【イザベラ・ブラル】
 ブラル伯爵令嬢。見事な縦ロールは、常にびよんびよんバネのように跳ねている。フーゲンベルク公爵夫人の座を狙っているわがまま令嬢。兄ニコラウスに爵位を継がせようと画策中。とにかくたれ目。

【ルイーダ】
 ルイーダの酒場の女主人。イグナーツを冬の間の上客としてもてなしている。

【オクタヴィア】
 ジョンの大切なお嬢様。ジョンの事をジョバンニと呼ぶ。

【レオン・カーク】
 ジョンの記憶の中の憎いあんちくしょう。オクタヴィアの恋人で不動のカークの思念の元になった人物。

【紅の女】
 グレーデン家にあらわれた星を堕とす者。龍の烙印である紅玉のしるしを持つ。

【黒装束の女】
 ラウエンシュタイン家に仕える陰の存在。公爵代理であるイグナーツを支えている。

【ラウエンシュタイン家の家令】
 冷たい表情の老齢の女性。冬にしか帰ってこないイグナーツに代わり、ラウエンシュタイン家を守っている。
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