ふたつ名の令嬢と龍の託宣
「刺繍入りのハンカチですって?」
「ええ、先ほど公爵様にお返ししたハンカチです。お嬢様はお気づきになられなかったのですか?あれは確かに、お嬢様が一年かけて刺繍を施されたものでした」
エラの言葉にリーゼロッテは混乱した。
「え? でも、だって、あれはジークフリート様にさしあげたのよ」
「そんなはずはございませんよ。旦那様は確かにジークヴァルト様宛に贈られたとおっしゃっていましたし」
リーゼロッテは顔色を白くした。義父が気を利かせてジークフリートではなく、婚約者であるジークヴァルトに贈ったのだろうか。
領地に帰って、確かめなくてはならない。リーゼロッテはそう心に決めた。決めたのだが、翌日、リーゼロッテは、その心をさらに折られることになるのであった。
「ええ、先ほど公爵様にお返ししたハンカチです。お嬢様はお気づきになられなかったのですか?あれは確かに、お嬢様が一年かけて刺繍を施されたものでした」
エラの言葉にリーゼロッテは混乱した。
「え? でも、だって、あれはジークフリート様にさしあげたのよ」
「そんなはずはございませんよ。旦那様は確かにジークヴァルト様宛に贈られたとおっしゃっていましたし」
リーゼロッテは顔色を白くした。義父が気を利かせてジークフリートではなく、婚約者であるジークヴァルトに贈ったのだろうか。
領地に帰って、確かめなくてはならない。リーゼロッテはそう心に決めた。決めたのだが、翌日、リーゼロッテは、その心をさらに折られることになるのであった。